
「インターバル走をすると速くなれると聞いたけれど、何本走ればいいの?」
「ペースは全力で走るくらい速くした方がいい?」
「きつすぎて最後まで続かない」
インターバル走に興味はあっても、ペースや本数、休憩時間が分からず、なかなか取り入れられない方は多いのではないでしょうか。
インターバル走は、速いペースのランニングと、ゆっくりしたジョギングを交互に繰り返す練習です。
心肺機能やスピード持久力を高めやすく、10kmやハーフマラソンの記録向上を目指す方に効果的な練習ですが、やり方を間違えると、ただ苦しいだけの練習になってしまいます。
私自身も、週3回の練習で10km50分切りやハーフマラソン1時間50分切りを目指す中で、インターバル走を取り入れています。
ただ、最初からうまくできたわけではありません。
1本目を速く走りすぎて後半に失速したり、「設定ペースを守らなければ」と無理をして、練習後に疲労を残したりすることもありました。
この記事では、初心者でも今日から取り入れられるように、インターバル走の効果、ペース、本数、つなぎ時間、具体的なやり方を分かりやすく解説します。
インターバル走とは?
インターバル走とは、速いペースで走る区間と、ゆっくり走って回復する区間を交互に繰り返すトレーニングです。
例えば、次のような練習です。
・400mを速く走る
・200mをゆっくりジョギングする
・これを5〜8本繰り返す
または、次のような方法もあります。
・1kmを速く走る
・2分間ゆっくりジョギングする
・これを3〜5本繰り返す
速い区間と回復区間を繰り返すことで、完全に休み切らない状態で次の1本を走ります。
速いランニングとゆっくりしたジョグを繰り返す練習
インターバル走では、速い区間だけでなく、間に行うゆっくりしたジョギングも重要です。
この回復区間は「つなぎ」と呼ばれます。
つなぎで呼吸を整えながら、完全には休み切らずに次の速い区間へ入ることで、心肺機能に繰り返し刺激を与えます。
全力疾走とは違う
インターバル走と聞くと、「全力で何本も走る練習」と思われがちですが、実際には全力疾走ではありません。
大切なのは、最後の1本まで、ある程度同じペースで走れる強度に設定することです。
1本目だけ速くても、後半に大きく失速してしまえば、狙った練習効果を得にくくなります。
インターバル走の目的は、1本だけ速く走ることではなく、速いペースを繰り返すことです。
インターバル走で得られる効果
インターバル走には、主に次のような効果があります。
・心肺機能の向上
・速いペースへの慣れ
・スピード持久力の向上
・ランニングフォームの改善
・10kmやハーフマラソンの記録向上
心肺機能を高めやすい
インターバル走では、普段のジョギングよりも速いペースで走るため、心拍数が上がり、呼吸も大きくなります。
速い区間と回復区間を繰り返すことで、一定時間だけ速く走るよりも、高い運動強度で走る時間を確保しやすくなります。
ただし、初心者が毎回限界まで追い込む必要はありません。
「かなりきついけれど、設定した本数は最後までこなせる」
この程度の強度で十分です。
速いペースへの余裕が生まれる
普段より速いスピードで繰り返し走ると、目標とするレースペースが相対的に楽に感じられるようになります。
例えば、10kmを1km5分で走りたい人が、インターバル走で1km4分40秒〜4分50秒前後のペースに慣れると、1km5分の動きに余裕を感じやすくなります。
ただし、インターバル走だけで10kmを速く走れるようになるわけではありません。
LT走で速いペースを維持する力を養い、ロング走で長く走る脚を作り、インターバル走で心肺機能とスピードを刺激する。
それぞれの練習を組み合わせることが重要です。
ランニングフォームを意識しやすくなる
速いペースで走ると、ジョギングよりも自然に腕振りが大きくなり、テンポよく走る感覚を身につけやすくなります。
身体を前へ運ぶ感覚や、短い接地で走る感覚を確認できる点もメリットです。
一方で、疲れてフォームが大きく崩れているのに無理やり続けても、よい動きは身につきません。
腰が落ちる、上半身が左右にぶれる、足音が大きくなるといった変化が出たら、ペースを落とすか本数を減らしましょう。
10kmやハーフマラソンの記録向上につながる
10kmやハーフマラソンでは、一定の速いペースを維持する力が必要です。
インターバル走では、目標とするレースペースよりも速い動きを経験できるため、スピードの上限を引き上げる練習になります。
特に、ジョギングやロング走は続けているものの、タイムが伸びなくなってきた方には、取り入れる価値があります。
インターバル走のメリット
インターバル走の主なメリットは、短い時間でも質の高い練習ができることです。
・心肺機能に強い刺激を入れられる
・速い動きに慣れられる
・レースペースに余裕が生まれやすい
・自分の苦手なスピード域を把握できる
・練習時間が限られていても取り入れやすい
仕事や育児で毎日走れない方でも、週3回のうち1回をポイント練習として活用できます。
また、速い区間と回復区間が分かれているため、一定の速いペースで長く走るより、初心者でも取り組みやすい場合があります。
インターバル走のデメリット
一方で、負荷が高いことは明確なデメリットです。
・筋肉や関節への負担が大きい
・疲労が残りやすい
・ペース設定を間違えると最後まで続かない
・頑張りすぎると練習全体のバランスを崩す
・ウォーミングアップを省くと故障につながりやすい
インターバル走は、やればやるほど速くなる練習ではありません。
週3回走る人が、LT走、ロング走、インターバル走をすべて毎週強く行うと、ほぼ毎回が負荷の高い練習になってしまいます。
初心者は、身体の疲労を見ながら、LT走とインターバル走を隔週で入れ替える方法もおすすめです。
初心者向けインターバル走のペース
インターバル走のペースは、走る距離によって変わります。
400mのように短い距離なら速め、1kmのように長い距離なら少し抑えます。
目安としては、5kmのレースペース前後、または「かなりきついが、最後まで繰り返せるペース」です。
10km50分切りを目指す場合のペース例
10km50分切りの目標ペースは、1km5分です。
この場合の設定例は、次のようになります。
【400mインターバル】
距離:400m
本数:5〜8本
ペース:1本1分48秒〜1分56秒
つなぎ:90秒〜2分のゆっくりジョグ
【時間インターバル】
速い区間:1分間
本数:5〜8本
ペース:1km4分30秒〜4分50秒程度
つなぎ:90秒〜2分のゆっくりジョグ
【1kmインターバル】
距離:1km
本数:3〜5本
ペース:1km4分40秒〜4分55秒
つなぎ:2〜3分のゆっくりジョグ
ただし、この数字は絶対ではありません。
その日の気温、風、疲労、コースの起伏によって、同じペースでも負荷は変わります。
ペースよりも本数をそろえることが重要
最初の1本から苦しく、2本目で大きく失速するなら、設定が速すぎます。
反対に、最後まで余裕がありすぎる場合は、次回から少しだけペースを上げるか、1本増やします。
一度にペースと本数の両方を増やさないことが大切です。
例えば、1kmを4本走る場合は、次のようにペースがそろっている方がよい練習です。
1本目:4分45秒
2本目:4分47秒
3本目:4分48秒
4本目:4分46秒
最初だけ4分30秒で走り、最後が5分を超えるよりも、すべての本数を近いペースでまとめる方が、練習の目的に合っています。
初心者向けの距離・本数・つなぎ時間
初心者が最初から1kmを5本走る必要はありません。
現在の走力に合わせて、短い時間や距離から段階的に始めましょう。
まずは1分間走から始める
初めてインターバル走を行う方には、距離ではなく時間で管理する方法がおすすめです。
・速めのランニングを1分
・ゆっくりジョギングを2分
・これを5本繰り返す
この方法なら、競技場や正確な距離表示がない公園でも実施できます。
最初から400mや1kmにこだわらず、「速く走る時間に慣れること」を優先しましょう。
400mインターバル
400mインターバルは、短い時間で速い動きを身につけたい方に向いています。
初心者は400mを5本程度から始めます。
慣れてきたら6本、7本と増やしますが、10本を無理に目指す必要はありません。
400mは距離が短い分、ペースを上げすぎやすいため、全力疾走にならないよう注意が必要です。
最初の1〜2本は、少し余裕を持って入りましょう。
1kmインターバル
1kmインターバルは、10kmやハーフマラソンを目指す方に取り入れやすい練習です。
まずは1kmを3本から始め、慣れたら4〜5本に増やします。
400mよりも距離が長いため、スピードだけでなく、速いペースを維持する力も必要になります。
10km50分切りを目指すなら、最終的に1km4分45秒〜4分50秒前後で4〜5本をそろえられると、自信につながります。
ただし、毎回そのペースを達成する必要はありません。
体調が悪い日は、4分55秒〜5分程度まで落としても、最後までフォームを保てる方がよい練習になります。
つなぎはゆっくりジョグがおすすめ
速い区間の間に行う回復運動を「つなぎ」と呼びます。
基本は、息を整えられる程度のゆっくりしたジョギングです。
初心者は90秒〜3分程度を目安にします。
私自身は、つなぎを距離ではなく時間で管理するようにしています。
距離で決めると、疲れたときに回復時間が短くなったり、場所によって距離を把握しにくかったりするためです。
「2分間ゆっくりジョグ」と決めておく方が、毎回同じ条件で比較しやすくなりました。
どうしても息が整わない場合は、途中で歩いても構いません。
ただし、完全に立ち止まるより、歩くかゆっくり動き続ける方が、次の1本へ移りやすくなります。
インターバル走の具体的なやり方
インターバル走は、速い区間だけを行えばよいわけではありません。
ウォーミングアップ、メイン練習、クールダウンまでを一つの練習として考えましょう。
ウォーミングアップ
最初に10〜15分のゆっくりしたジョギングを行います。
その後、足首、股関節、肩周りを動かし、50〜80m程度の流しを2〜3本行います。
流しとは、全力ではなく、徐々にスピードを上げて気持ちよく走る練習です。
速い動きを身体に慣らし、メイン練習へ入る準備をします。
ウォーミングアップを省いて、いきなり速く走るのは避けましょう。
メイン練習
初心者向けのおすすめは、次のどちらかです。
【初めてインターバル走を行う場合】
・1分間速めに走る
・2分間ゆっくりジョギング
・5本繰り返す
【5〜10kmを継続して走れる場合】
・1kmをやや速く走る
・2〜3分ゆっくりジョギング
・3本繰り返す
最初の1本は「少し余裕がある」と感じる程度で入ります。
2本目、3本目も同じペースで走り、最後の1本で少し余裕が残る程度が理想です。
クールダウン
メイン練習後は、10分程度のゆっくりしたジョギングまたはウォーキングを行います。
終了直後に完全に止まらず、呼吸と心拍を徐々に落ち着かせます。
速い練習の直後は、脚や呼吸がつらく感じるかもしれません。
無理に走り続けず、ゆっくりしたジョギングとウォーキングを組み合わせても問題ありません。
翌日に強い疲労を残さないことも、継続するうえで大切です。
私が実際に感じたインターバル走の難しさ
私は週3回の練習で、10km50分切りとハーフマラソン1時間50分切りを目指しています。
10kmは48分台で走れるようになりましたが、今でもインターバル走は楽な練習ではありません。
最初から速く入りすぎて後半に失速する
特に難しかったのは、1本目を抑えることでした。
調子がよいと、設定より速く走れてしまいます。
しかし、その勢いで入ると後半に脚が重くなり、最後の1〜2本で大きく失速します。
インターバル走では、1本目が最も速くなるよりも、すべての本数が近いペースになる方が理想です。
つなぎを距離ではなく時間で管理した
私は、インターバル走のつなぎを距離ではなく、時間で管理しています。
例えば、1km走った後に「2分間ゆっくりジョギング」と決めています。
距離で管理すると、走る場所によって分かりにくかったり、疲れたときに回復時間が変わったりします。
時間を固定すると、毎回ほぼ同じ条件で練習できるため、以前の記録とも比較しやすくなりました。
ペースを上げるより継続を優先した
以前は、設定ペースより速く走れた方が、よい練習だと思っていました。
しかし、速く走りすぎると、練習後の疲労が強くなり、次の練習にも影響します。
そこで、インターバル走では「最速の1本を作る」のではなく、「全部の本数をそろえること」を目標に変えました。
例えば、4分45秒、4分47秒、4分48秒、4分46秒とまとめられた方が、最初だけ4分30秒で、最後が5分を超えるよりよい練習だったと考えています。
インターバル走は、毎回ペースを更新するテストではありません。
設定どおりに走り切り、次の練習につなげることが目的です。
インターバル走でよくある失敗
インターバル走は効果の高い練習ですが、やり方を間違えると、疲労だけが残ってしまいます。
1本目から全力で走る
初心者に最も多い失敗です。
1本目で余裕がなくなるペースは、速すぎます。
最初は少し抑え、後半も同じフォームで走れる強度にしましょう。
最初の1本を設定より速く走れたとしても、それだけで練習が成功したとは限りません。
毎週ペースを上げる
練習がうまくいくと、毎回速くしたくなります。
しかし、速さだけを追うと疲労が蓄積します。
まずは同じペースで本数をそろえ、余裕が出てから1本増やすか、1kmあたり5秒程度ペースを上げます。
本数とペースを同時に増やさないことがポイントです。
疲労が残っている日に実施する
脚の重さや痛みがある日に無理をすると、フォームが崩れやすくなります。
強い疲労がある場合は、インターバル走をジョギングへ変更しても問題ありません。
1回の練習を無理にこなすより、数週間継続できることの方が重要です。
ウォーミングアップを省略する
時間がないと、メイン練習だけ行いたくなります。
しかし、身体が温まっていない状態で速く走ると、筋肉や関節への負担が大きくなります。
短くても10分程度はゆっくり走りましょう。
時間が十分に確保できない日は、インターバル走自体を別の日へ変更する判断も必要です。
インターバル走を行う頻度
初心者は週1回以下で十分です。
週3回走る場合は、次のような組み合わせが考えられます。
・1日目:ジョギングまたはLT走
・2日目:ロング走
・3日目:インターバル走
ただし、LT走とインターバル走は、どちらも負荷が高い練習です。
週3回のうち、LT走、ロング走、インターバル走を毎週行うと、人によっては疲労が抜けなくなる可能性があります。
疲労が強い場合は、LT走とインターバル走を隔週で入れ替える方法がおすすめです。
【1週目】
・ジョギング
・ロング走
・インターバル走
【2週目】
・ジョギング
・ロング走
・LT走
この方法なら、ポイント練習の質を保ちながら、故障や疲労のリスクを抑えやすくなります。
特に、仕事や育児で睡眠時間が短い週や、脚に疲労が残っている週は、無理にインターバル走を行わないようにしましょう。
インターバル走がきつすぎる場合の代替案
インターバル走が最後まで続かない場合は、根性が足りないのではなく、設定が合っていない可能性があります。
次の順番で負荷を下げてみてください。
1.ペースを1kmあたり5〜10秒落とす
2.本数を1〜2本減らす
3.つなぎを30秒長くする
4.1kmではなく400mに変更する
5.1分間走と2分ジョギングに変更する
それでもきつい場合は、ファルトレクもおすすめです。
ファルトレクとは、ジョギングの途中に30秒〜1分程度の速いランニングを入れる練習です。
インターバル走ほどペースや距離を厳密に管理しないため、初心者でも取り入れやすい方法です。
例えば、次のように行います。
・10分ゆっくりジョギング
・電柱2本分だけ速く走る
・2〜3分ゆっくりジョギング
・これを5回繰り返す
・最後に10分ゆっくりジョギング
正確な距離やペースにこだわらず、速い動きに慣れたい方に向いています。
よくある質問
インターバル走は毎週必要ですか?
必ず毎週行う必要はありません。
初心者は1〜2週間に1回でも十分です。
疲労が強いときはジョギングへ変更し、継続することを優先しましょう。
LT走やロング走も行っている場合は、インターバル走を毎週入れない方が、練習全体のバランスを取りやすい場合があります。
つなぎは歩いてもいいですか?
歩いても問題ありません。
特に初心者や、最後まで本数をそろえられない場合は、歩いて呼吸を整えても大丈夫です。
慣れてきたら、少しずつゆっくりしたジョギングへ移行します。
完全に立ち止まるよりも、歩きながら回復する方が、次の1本へ入りやすくなります。
400mと1kmはどちらがおすすめですか?
初めてなら400m、10kmやハーフマラソンの記録向上を目指すなら1kmがおすすめです。
400mは速い動きに慣れやすく、1kmは速いペースを維持する力を養いやすい練習です。
ただし、1kmで大きく失速する場合は、400mや1分間走から始めましょう。
インターバル走の翌日は走ってもいいですか?
筋肉痛や強い疲労がなければ、軽いジョギングは可能です。
ただし、速い練習やロング走は避け、休養日または20〜30分程度のゆっくりしたジョギングにします。
脚の痛みや強い疲労がある場合は、無理に走らず休みましょう。
坂道でもできますか?
坂道でもインターバル走はできます。
ただし、平地と同じペースを目指す必要はありません。
坂道では、ペースではなく、呼吸のきつさや運動強度を基準にします。
初心者は転倒や脚への負担を考え、まずは平坦で安全な場所から始める方がおすすめです。
トレッドミルでもできますか?
トレッドミルでも実施できます。
速度を一定に保ちやすく、信号や天候の影響を受けない点がメリットです。
一方で、急な速度変更には注意が必要です。
手すりにつかまらなくても、安全に走れる速度に設定してください。
トレッドミルに慣れていない場合は、速度を一気に上げず、段階的に速くしましょう。
まとめ
インターバル走とは、速いランニングとゆっくりしたジョギングを交互に繰り返す練習です。
心肺機能やスピード持久力を高め、10kmやハーフマラソンのタイム向上につながります。
初めて行う方は、次のメニューから始めてみてください。
・ウォーミングアップを10〜15分
・1分間速めに走る
・2分間ゆっくりジョギング
・5本繰り返す
・クールダウンを10分
慣れてきたら、400mを5本、1kmを3本と、段階的に距離や本数を増やします。
大切なのは、1本目だけ速く走ることではありません。
最後の1本までペースとフォームをそろえ、練習後に強い疲労を残さないことです。
インターバル走は、毎回自分を限界まで追い込む練習ではなく、速いペースに少しずつ身体を慣らす練習です。
まずは無理のない設定から始め、自分の走力や体調に合わせて少しずつ調整していきましょう。


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